かつて傾いた日産に手を差し伸べたルノーとゴーン
ニッサンのゴーン追い落としを支持しない.
かつての日産は「傾いた」と表題に形容したが、会社として比喩なしに死に体だったはずだ.理由を一言で言うなら、経営が無能だったから、だろう.
客としては経営がうまけりゃあいい会社なのかというと、商売上手とは「安いものを高く売りつける」ということなので、あまり商売上手から買うというのも辛いことだ.トヨタのことだが.
さて宇宙部門やトラック事業を切り離して、どこに価値があるのかさえも見失っていた日産を、これも比喩なしに立て直したのがルノー(ゴーン)だ.本業でいまいち振るわないルノーへせっせと送金するニッサンという現状で、不満もあったろうが、ガタガタで手の施しようもない、価値のない日産を救って立ち直らせたのは彼らなのだ.
ルノーとゴーンをニッサンから遠ざけたところで、世界で商売をするビジョンを描ける経営がニッサン内の反乱分子にできるだろうか?
いずれ例の無能経営に陥って今度こそ誰にも救ってもらえなくなる気がしてならない…いやトヨタの手下になって存続する手もあるか…?クルマ作りに(「儲かりさえすればいい」ではなくて、)意地のようなものがある分、組む相手としてのルノーはよほどマシだと思う.
ということで、ゴーンの隙を突いた反乱であり、恩義という点、経営ビジョンからも支持しない.
余談:「一番売れたクルマ」=いいクルマのような表現をするCMもやめたらいいと思う.トヨタはずっといいクルマを作っていたことになるのではないか?(志がなくてどうでも)いいクルマであることは認めるが.