行動原理の転換を続けよう

自由貿易協定(TPP推進の論調を聞いて)は危ういと考える。以下理由。
まず、「開放=より良い」という前提によるのみの主張は聴くに値しない。管理と開放は同じ重さを持つ言葉であり、事象によって適切な選択は異なる。
次に、自由貿易協定で潤っていると言われる国の実態は、非常に悪いという見かたがある。高い失業率と大きな格差に目を向けない(気づいていない?)報道が為されている怖れがある。
世界は、ここ数十年続けてきたルールの綻びにさらされていて、これからは管理された自由経済に移行していく。破綻した「新自由主義」の残滓のような「自由貿易」幻想にとらわれず、慎重な進路を行くべきだ。
もっと贅沢に、もっと豪華に、隣のやつを打ち負かして、大きくなっていく・・というスタイルは、いずれ来る破滅から逃れられない。大儲けしなくていい、取りすぎず、奪われず、バランスを崩しづらいような、ささやかな質的発展を続けて行くことは出来ないだろうか。
自由貿易協定は危うい。「本当は誰が一番得をするのか」を明らかにするような議論がなされない、データが出されないということが一番危ういことなのかもしれない。