ニコン COOLPIX P310 不調も後継機種なしからの選択

 2012年に購入のコンパクトカメラ、ニコンP310(f/1.8〜)の不調である.液晶横のリングホイール操作が効かなくなった.1クリック分回すとそれに対応した応答を返すことは返すが、すぐ戻される.どういうことか、一例を紹介すると「画像再生中、ホイール回転で1枚送っても、すぐに1枚前の(つまり元の)画像の表示に戻ってしまう」.ホイールを使う全操作において、この症状が発生するのだ.ボディ全体のゆるみ感も始まっていて換え時と判断した.
 さて、買い換え方針としたはいいが後継機が無い.質量300g級のA900(f/3.4〜)は違うし、A300(f/3.7〜)ではストロボ収納(誤って光らせないために手動式のストロボ開閉を希望)もない上に電池も違う.ニコンの規模なんだからコンパクト機の電池は統一すればよいだろうに….
 ニコンを諦めたらキヤノンである.家用で現用中のキヤノンS120(f/1.8〜)はこのクラスの傑作だが、キヤノンにも現行機にS120後継というべき機種は存在しない.
 キヤノンの200g級、S120と電池共用の利く Powershot SX610 HS(f/3.8〜)を最初に候補としたが、商品として終息する時期となっていた.同 620 では電池が変わってしまう.しかし 610 は終息ぎわの底値を逃しているようだ.ちょっと面白くない….F値もマクロ距離も610の優位を説かない.とどめに入手性もあり、 SX620 HS (f/3.2〜)となった.Sモード,Aモードなし、ホイール操作なし、動画はモノラル、と振るわない仕様もあるものの、「つかみ易い」から半歩踏み出してしまった程の小ささ、軽さとのトレードであろう.(安いし)
 振り返るとP310は小さなバグ持ちで、低速連写でフリーズする(&高速連射では発生しない)不思議マシンだった.フォルダ数からすると3万枚くらいの撮影枚数だろう.起動もっさり、合焦がんばれ、シャッターラグだけは満足できる応答速度だった.フォルダを200枚で区切る仕様の使い勝手はいまいちだった.充電器を付属させないのに、本体はUSB電源の相性が厳しく、手元のほぼ半数のUSB電源はだめだった.家にあった古いUSBケーブル(パナソニックのFZ2用?)も使えた.パノラマ機能はちょっと面白かった.解像度が高ければなぁ(パノラマ).
 RX100(f/1.8〜)へと向かう人の流れは理解できる.F値が示すように、S120、P310と同じ路線で、しかもセンサを大きくし上級移行を果たしたシリーズである.つまりニコンキヤノンには採り辛かった方針で作られた製品である.しかしながら、cybershotのシャッターラグ・モザイク画、寿命を全うしない製品の数々の記憶、そして思いつきで独自端子や独自メディアを作るS社の悪癖が思い出され、現状、当ブログではありえない選択となっている.だいたいRX100につぎ込むならFマウントレンズ資金に回す方が当ブログはハッピーになれるであろう.
 ともあれ、P310 これまでありがとう、さようなら.


 後日、ハードオフで リコー GR を見かけた.そういう手もあったのだなぁ….