ノート(e-power X)購入記、およびハイブリッド戦線の解釈

 日産ノートe-power X)(以下 e-power)である.家の2台目用の位置づけだが、長距離移動でも荷物を抑えてこのノートで行う「旗艦」とするために装備も整えた.スマートミラー、安いほうのナビ(=ナビ上にはアラウンドビューを表示できない)、ETC、カーテンエアバッグ….しめて概ね¥2.5M.
 グレードXの選択は多数派であろう.「メダリスト」は豪華感の欲しいむけだが、名称的にも「ハイウェイなんちゃら」程ではないが羞恥心を刺激される感もある.ローレルについているなら許容するが.
 興味のある人には今さらだろうがe-powerの売りは、全駆動力をモーターから得るためトルクに継ぎ目の発生しないこと、速度0から制御されたトルクを得られること、および自動ブレーキ類の補助機能.おまけでまずまずの燃費(市街地ならリッター25km程度)と静かさ.おまけ含めどれを欠いても購入まで踏み切らなかった.
 ところでこのe-powerノート、静か…と聞かされても過剰に期待してはいけない.エンジンの止まっている時はもちろん静かだが、一たび回れば普通に音はする.しかもエンジンを効率のいいところで使うのだからそれなりの音量になるし、エンジン停止時でもヒューン、ヒーンのような甲高い音は車外に響いているし、車内でも蛍光灯が発するような甲高い音を聞く.
 さて、e-powerはエンジンとモータのミックス駆動(=駆動力の継ぎ目あり)を諦めたための潔い作りなのだが、ハイブリッド商売から取り残された日産だから商品化にたどりついた…とも解釈できる.マツダは日産と反対にエンジン側に振った潔さがあるが、自慢のディーゼルも規制の厳しい米国むけには出せていない.ディーゼルも茨の道ではあるのだ.
 ともかくe-power、駆動力に継ぎ目のできる不完全さを許容したくない向きにはお勧めできる.存在すること自体がめでたいクルマである.

他に目立つ減点、あるいは興ざめ要因として、
 高速巡航不得意(「エンジン回転=車速」のクルマと違って一定速を保つのに注意を払う必要あり)
 高速燃費は普通(燃費イイと聞かされているとマイナス感.飛ばさないで18〜20km/Lというところ)
 曲がらない(減速しながらでもハナの入りがよくない.丸くないハンドルとの合併症で、曲がることは楽しめない)
を上げておく.